「相続不動産」を仕事の中心にした、本当の理由
父を見送り、自分自身も相続を経験して気づいたこと。
父の相続を経験して、私の仕事は変わった。
「なぜ相続不動産を専門にしているんですか?」
ありがたいことに、そんな質問をいただくことがあります。
理由はいくつかありますが、一番大きいのは、私自身が父の相続を経験したことです。
今日は、少しだけ私自身の話を書いてみようと思います。
「余命半年」と告げられた日
数年前、父ががんを患いました。
医師から告げられたのは「余命半年」という言葉。
その瞬間のことは、今でも忘れられません。
幸いにも治療がうまくいき、父はそこから約3年間を過ごすことができました。
手術もしましたし、抗がん剤治療も続けました。
最後は治療の効果がなくなり、緩和ケアへ。
家族としてはつらい時間でしたが、「心の準備をする時間」を与えてもらえたことには感謝しています。
相続対策より、大切なこと
父が病気になった頃、相続について話をする機会がありました。
私は不動産業を営み、相続に関わる仕事もしています。
だから父も、「何か相続対策をしておいた方がいいのではないか」と考えたのでしょう。
でも、私が父に伝えたのは、少し意外な言葉でした。
「もう相続のことは考えなくていい。」
残された時間を節税のために使うより、
美味しいものを食べる。
行きたい場所へ行く。
家族と笑って過ごす。
そんな時間の方が、何倍も価値があると思ったからです。
相続のことは、残された私たちが考えればいい。
その時は、そう考えました。
不動産屋だったから落ち着いて動けた
父が亡くなり、相続が始まりました。
幸いだったのは、私が不動産業をしていたことです。
何から始めるべきか。
誰に相談すればいいのか。
いつ売るべきか。
どんな手続きを踏めばいいのか。
税理士や司法書士など、相談できる専門家も身近にいました。
だから、大きく慌てることなく、一つひとつ進めることができました。
でも、もし私がこの仕事をしていなかったら…。
きっと不安だらけだったと思います。
人生で相続を経験する回数は、多くても数回。
ほとんどの人にとって、「初めての出来事」です。
分からなくて当然なんです。
「売る」という決断は、数字では割り切れない
相続した家を売る。
文章にすると簡単です。
でも実際は、そんなに簡単ではありません。
子どもの頃に過ごした家。
父や母との思い出。
仏壇や庭木。
何気ない風景まで思い出が詰まっています。
だから、
「本当に売っていいんだろうか。」
そんな気持ちになります。
私自身もそうでした。
だから、お客様が迷われる気持ちはよく分かります。
私が本当にお手伝いしたい人
もちろん、不動産会社として家探しのお手伝いもしています。
でも今、一番力になりたいと思っているのは、相続で悩んでいる方です。
「売るべきか。」
「残すべきか。」
「兄弟とどう話し合えばいいのか。」
その答えは、人それぞれ違います。
だから私は、「売ること」を目的にはしたくありません。
その人とご家族が納得できる結論にたどり着くこと。
それが一番大切だと思っています。
急がなければいけない。でも急ぎたくない。
相続した不動産には、いつか必ず決断の時が来ます。
一方で、
「まだ気持ちの整理がついていない。」
そう感じるのも自然なことです。
この二つの気持ちは、一見矛盾しているようで、実はどちらも本当なんですよね。
私自身が経験したからこそ、その葛藤はよく分かります。
私が目指していること
私は「日本一高く売ります」とは言えません。
でも、
「相談してよかった。」
そう思っていただける自信はあります。
相続は、不動産の問題ではありません。
家族の問題であり、人生の節目でもあります。
だから私は、物件だけを見るのではなく、その人の気持ちや家族の想いにも目を向けながら、一緒に考えていきたいと思っています。
父の相続があったからこそ、今の私の仕事があります。
あの経験があったからこそ、「相続不動産スマート売却」というサービスが生まれました。
もし今、相続した不動産のことで悩んでいる方がいらっしゃるなら、一人で抱え込まないでください。
答えは一つではありません。
だからこそ、一緒に考える人が必要なのだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
皆さんは、ご家族と相続について話をしたことがありますか?
もしまだなら、「何を残すか」ではなく、「どんな想いを残したいか」。
そんな話から始めてみるのも、きっと悪くないと思います。



